トヨタ・子どもとアーティストの出会いin仙台・宮城

2009年 10月 29日 - 11:16pm

トヨタ子どもとアーティストの出会い2009 宮城県大崎市立川渡小学校

みんなの大地〜みんなで作る鳴子ガラス

全校児童(128名)×村山耕二 (ガラス作家)

ガラス作家の村山耕二氏が大崎市立川渡小学校を訪れてワークショップを行う。
全校児童(128名)と保護者が、自分たちが暮らす地域のお気に入りの場所、特別な場所から一握りの砂を持ち寄り、その砂を集め高温で溶かし、ガラスのオブジェを心を込めて作る。足下の砂が美しいガラスのオブジェに変わるプロセスを共有し、ふるさとを見つめ直すプロジェクトとなった。同時に開催された“生きる”博覧会と連動し、完成作品を鳴子温泉郷の5カ所で展示した。


トヨタ子どもとアーティストの出会い2009
宮城県大崎市立川渡小学校
校長 鎌倉洋美先生 担当教諭 上野則子先生
アーティスト 村山耕二(ガラス作家) 
コーディネート 吉川由美

ワークショップ:

2009年6月30日(火)13:20-14:20 
授業参観日 全校生徒128名 保護者100名
全校生徒の合同授業。保護者も参加して縦割りの6つのグループごとに、持ち寄った砂に関する思い出や砂への思いを発表し合い共有した。すべての砂を紙皿に乗せて、同じ砂でもいろいろな色の砂があること、ひとりひとりの思いが集まったことを確かめた。それぞれの思いは用紙に書いて、小さなサンプル袋に砂を入れて貼り付け、それを体育館の壁にはりだした。授業後、それぞれの砂をふるいにかけながらグループごとのガラス容器に入れた。


 

2009.8.3(月)9:00-10:30 任意参加約50名 保護者約20名が参加・ポランティアスタッフ12名

グループごとにガラス容器に入った砂を改めて観察。色の違いで層ができていることを確かめ、それはひとりひとりの思いの違いであることを確認した。
参加した代表の子どもたちで、その大切な砂をひとつに混ぜ合わせ、白い砂と混ぜ合わせてガラスになりやすいようにし、それを地球の内部と同じ働きをする装置に最後の一粒まで大切にして投入した。
できたものはみんなの想像しているガラスとは違うものになるかもしれないことを伝え、いずれにしてもできあがったものは、みんなの思いの結晶であることに変わりはないことを確かめる。


 

2009.8.4(火)9:00-11:00赤組約60名と保護者20名が参加・ポランティアスタッフ13名

写真のプロジェクションを行い、大切な思いの砂が集められ、そのひとつひとつ違う思いの砂が集まったことを確認。
ガラスを作るには、その砂をどのようにしてガラスにすればいいのか問いかけた。焼けばいいのではないかという答えに対し、鳴子温泉郷の大地から蒸気や熱湯が吹き出てくるさまを見せ、地球の内部の熱について説明。鳴子の大地の力むに思いをいたしながら、その地球の内部と同じ状態を作れる装置の中に、昨日代表の人たちがみんなの砂を投入したことを写真で確認。
その1300℃の地球の内部からどろどろに溶けたみんなの砂を取り出し、村山氏がふくらませてガラスになったことをみんなに見せる。その後、地球の内部からみんなの思いを取り出した円盤に自分の印をつけてメダリオンを作った。
作ったメダルはグラスウールに包んでゆっくりと冷ます。保護者や先生もガラスづくりに参加した。
また、ガラスづくり以外の時間は、8日に行われる除幕式への招待状とポスターづくりを行った。


 

2009.8.5(水)9:00-11:00白組60名と保護者20名が参加・ポランティアスタッフ13名

・トヨタから中山氏
・宇野氏
・藤木氏
・子どもとアーティストの出会いから井出上氏
・宮城県庁消費生活文化課文化振興班 樋口氏
参加4日と同様に作業した。


 

2009.8.7(金)19:00-20:00任意参加 約35名 保護者20名・ポランティアスタッフ12名

昼間参加できなかった保護者の希望で夜に開催。
ゆっくりと冷やしたメダリオンをオブジェに取り付ける作業をした。
体育館の電気を消して、暗い中でガラスを鑑賞。みんなの思いがひとつの作品になったことを確認した。


 

2009.8.8(土)9:00-9:40 任意参加 約60名 保護者30名 来賓 伊藤大崎市長・伊東教育長・市会議員の後藤氏・遊佐氏・中鉢氏が出席・トヨタから宇野氏参加。ポランティアスタッフ15名

除幕のあと校長先生のあいさつ、村山さんへの感謝のことばと村山さんのあいさつ。
その中で作品名を「みんなの大地」とすることを発表した。子どもたちからも感想を発表。来賓を代表して、大崎市長からごあいさつをいただいた。


 

8.9(日)オニコウベリフレッシュセンターで行われた鳴子温泉“生きる”博覧会主催のシンポジウム(アサヒビール芸術文化財団 加藤種男氏・民俗研究家 結城登美雄氏・鳴子の米プロジェクト 上野健夫氏)にて、作品をお披露目・。
8.10(月)から川渡温泉、東鳴子温泉、鳴子温泉、中山平温泉、鬼首山学校を作品の巡回展を開催。

主 催:「トヨタ・子どもとアーティストの出会いin仙台・宮城」実行委員会
トヨタ自動車株式会社
協 働:NPO法人 芸術家と子どもたち、NPO法人 子どもとアーティストの出会い
後 援:宮城県、仙台市、宮城県教育委員会、仙台市教育委員会、大崎市教育委員会
協 力:宮城県トヨタ販売会社グループ

Special Thanks 鎌倉洋美校長先生 上野則子先生 

2009年 10月 29日 - 7:59pm

トヨタ子どもとアーティストの出会い2009 宮城県仙台市立市名坂小学校

「まちカレ」このまちのカレンダー
現代美術家の山本耕一郎氏が、市名坂小学校6年生とともに、まちの人や商店主、児童とその家族などの記念日を調査し、このまちのオリジナルカレンダーを制作する。また、記念日当日、玄関先に飾る『めでタイflag』を作成し、カレンダーとともに参加してくれた全家庭、全店舗に子どもたちの手で届ける。最終日はフラッグ贈呈式を兼ねてパレードやパーティも行った。まちは、いつもどこかで記念日をお祝いする素敵なまちへと生まれ変わる。


トヨタ子どもとアーティストの出会い2009
宮城県仙台市立市名坂小学校
校長 庄子茂先生 担当教諭 鳩原淳子先生 及川悦彰先生 水上美紀先生
アーティスト 山本耕一郎(現代アート) 
コーディネート 吉川由美

ワークショップ:

10.1(木) 第1回打合せ
市名坂小周辺を散策して、プロジェクト内容のラフ案を考える。先生方との顔合わせと要望のインタビューなど。

10.22(木) 第2回打合せ
2つのラフ案からプロジェクトを絞り込む。実施内容の実際について打合せ

10.30(金)第3回打合せ 
「まちカレ」に決定し、ワークショップ開催の詳細プランについて打合せ

11.12(木)第1回ワークショップ/「まちカレ」について理解する・取材のためのちらし作り
・アーティストが手作りの紙芝居で「まちカレ」の概要を説明。全3クラス、1校時ずつそれぞれにアーティストがまわり、きめ細かく子どもたちとコミュニケーションしながらプロジェクトについて説明。                                     
・4校時に記念日を取材させてくれる人を募集するためのちらしを制作。
翌日までにアーティストが10枚ずつコピー。各自色づけするなどして、25日までまちのあちこちで、子どもたちはちらしを手渡す。ちらしを見て、取材や作業に協力してくれる方は学校に申し込んでいただく。申し込み用紙に子どもたちの名前を書いておき、どの子が渡したちらしで申し込んでくれた方なのかをわかるようにした。

11.20(金)第2回ワークショップ/取材のためのインタビューやあいさつ練習

子どもたちがまちの人たちに深いインタビューができるように、友だち同士でインタビューの練習をしてみる。また、基本的なあいさつについても練習。
(先生方が時間外にもこの点については指導してくださった。)

11.24(火)第3回ワークショップ/取材先決定 

ちらし配布の結果は、まちの人たちから返ってる申込書となってはっきり目に見えた。
申込書が返ってきた子にはインタビューする方の名前や時間・場所を確認させる。
申込書をまだもらえない子どもたちもいる。先生方と山本さんが、子どもたちを叱咤激励し、さらにちらしを渡すよう促すなど、自力で取材先を見つけ出せるようにする。ぎりぎりまでがんばって申込書をもらえなかった子には、児童館、市民センター、デイケア施設などの協力者を充てることにした。

11.26(木)第4回ワークショップ/取材先に出かけ記念日についてインタビュー・取材内容のまとめ 

山本さん手作りの「取材中たすき」をかけて、各取材先へ。複数の申し込みが来た児童はたくさんの取材をする。
一度取材すると、そのおもしろさがわかり、次々といろいろな人にインタビューしたくなったようで、このあと職員室や家族などにも子どもたちの精力的な取材はつづき、310名以上の記念日の取材に成功した。
インタビューしたあと、 カレンダー用の用紙にインタビュー内容を清書する。

11.27(金)第5回ワークショップ/取材先に出かけ記念日についてインタビュー・取材内容のまとめ

前日と同様

12.3(木)第6回ワークショップ/めでタイフラッグ制作

記念日をお祝いするために掲出する、魚の形の「めでタイフラッグ」を制作する。布を裁断し、袋に縫い合わせて、樹脂絵の具で着色し、棒に取り付けて仕上げる。4人の方に取材した子は、4つのフラッグを作らなければならない。
しかし、だれも面倒がらずに進んで旗を作っていた。また、この作業を手伝いに、子どもたちが渡したちらしを見て手伝いに来てくれたまちの人たちがのべ20名ほどいらしてくださった。

12.4(金)第7回ワークショップ/めでタイフラッグ制作

インタビューした方の記念日について深く考えるための時間を先生方が作ってくださり、フラッグ作りは、より相手の記念日にまつわるデザインに進化した。

12.18(金)完成記念大パレード&パーティー/完成記念パレードと記念式典

・山本さんが「まちカレ」を、子どもたちの清書を使って編集・印刷。完成した「まちカレ」とめでタイフラッグを、それぞれにまちの人たちにお届けした。その際に、18日のパレードと記念式典についてのちらし(事務局制作)も配布した。また、パレードで演奏したり歌ったりする曲については、先生方が音楽の時間を使って練習してくださったと共に、パレードや式典の司会や進行について、子どもたちにご指導くださった。事務局では記念式典への招待状を市、県などの行政関係者や教育委員会、地域の方々に送付。また、パレードに関する警察許可を宮城県警泉警察署に提出し、泉区役所・管轄交番に届出を出すと共に、宮城県警音楽隊とカラーガード隊に式典の出演を依頼した。パレードの立ち寄り先には、6年生の先生方と事前にごあいさつ回りを行う。前日の17日には山本さんとボランティアの学生が、パレードのためのおみこしを制作。この日まで子どもたちも大きな旗を作ったり、「まちカレ」にリボンをかけたり、おみこし作りを自主的に手伝ったり、パレードの衣装を考えたりと、さまざまな自発的な活動が広がった。 

・当日のパレード詳細については別紙のとおり。10時20分 すいせん通りに移動。出発式。
11時05分 6グループに分かれ、各贈呈先にパレード。11時50分〜12時20分まで体育館で記念式典。

主 催:「トヨタ・子どもとアーティストの出会いin仙台・宮城」実行委員会
トヨタ自動車株式会社
協 働:NPO法人 芸術家と子どもたち、NPO法人 子どもとアーティストの出会い
後 援:仙台市、仙台市教育委員会
協 力:宮城県トヨタ販売会社グループ

活動詳細はブログにて。http://kyworks.gloomy.jp/blog/

Special Thanks 庄子茂校長先生 鳩原淳子先生 及川悦彰先生 水上美紀先生