トヨタ・子どもとアーティストの出会いin仙台・宮城

2011年 10月 26日 - 6:30pm

未来を歌に




2012年1月、宮城県南三陸町の5つの小学校の子どもたち135名はそれぞれの学校で5つの曲を作詞作曲しました。
子どもたちが自分たちの目で見てきたこの一年を自分たちのことばと旋律で町のみなさんに届けようと各校2時間のワークショップで曲を作ったのです。
ひとりでも多くの方に、未来につながる気持ちで3月11に献花してほしい、そして町のみなさんの悲しみや苦しみを少しでも癒したいと願いつつ、先生方と練習を重ねました。
力強くやさしい子どもたちの声こそ、南三陸町の未来への力です。
心を合わせ、未来を歌に託した、子どもたちの記録です。

「みんなの鼓動 生きている」

作詞作曲 志津川小学校4年1組&4年2組 51名

聞こえてる この鼓動
生きている 生きている

※心臓の鼓動を聞き合い、そのビートをモチーフにして、
擬音を組み合わせ、身体を叩いたり足を鳴らしたりします。

「しあわせなみんなのまち」

作詞作曲 名足小学校3年1組&4年1組 17名

海がキラキラ けしきがきれい
緑がいっぱい 桜もさいてた
やさしい人がたくさん住んでる
お年寄りはとても元気
ネコもいる

おいしい給食
毎日サッカー
さかながいっぱい
あわびもいっぱい
ふねにワカメ
ドッサリのってる
ホタテ カキ

※自分たちの住む町の美しいところ、いいところを
テーマに曲を作りました。

「未来の自分」

作詞作曲 入谷小学校3年1組&4年1組 32名

未来の自分、どんな自分に?
じゅけん がんばれ どこの大学生?
未来の自分、どんな自分に?
でっかい かっこいい まちのおにいさん?
未来の自分、どんな自分に?
きれい 美人 まちのおねえさん?

遊園地がほしい サッカー場がほしい
ねこランドがほしい パン屋さんがほしい
「つりもしたい!!」

未来の自分、どんな自分に?
大工さん、看護師さん 
農家の仕事、ボランティア
未来の自分、どんな自分に?
人のことを助けたい 
みんなのためにがんばる人
未来の自分、どんな自分に?
いろんなことをできる人 
このまちでなかよくくらす人

笑顔がいっぱい やさしさあふれる
友だちみんなで きずな深まれ
「みんなが家族!!」

未来の自分、どんな自分に?
未来の自分、どんな自分に?

※南三陸町の未来、自分の未来ががこんなふうに
なっていたらいいな、という夢を歌にしました。

「ファイト!南三陸」

作詞作曲 伊里前小学校4年1組 21名

水くみ 手伝った
支援物資 運んだ
みんなのごはん 作った
みんなでがれき かたづけ
少ない食料 やりくり
がれきは重い
水も重い
みんなで力合わせた

仕事場なくなった
負けずにお店つくった
がんばり働きだした
流れた船 ひっぱった
シロウオ サケ とった
ホヤ カキ ワカメ
種を入れた
みんなで力合わせた

※この一年、町の人たちや自分たちが
 がんばったことを曲にしました。

「小さいけれど大きなしあわせ」

家族に会えたとき しあわせ
電気がついたとき しあわせ
水道が出たとき しあわせ
友だちとひなんして
ごはんを食べた
自衛隊のおふろに
のびのびはいった

学校が始まったとき しあわせ
ランドセルもらったとき しあわせ
たきだしが来たとき しあわせ

ラーメン カレー かき氷 たこやき
牛どん ソフトクリーム 
フライドチキン やきいも

エグザイル エーケービー
清原 ジュディ・オング
サンドイッチマン コロッケ
サンプラザ エソラビト

いろんな人に会えた しあわせ

二重とび 三重とび
渡り鳥 とんだよ
鉄棒 マット運動
季節も 回ったよ

みんなで がんばったこと しあわせ
明日を生きること しあわせ

ありがとう ありがとう

※この一年で体験した、ささやかな幸せをみんなで
 思い出しました。たくさんの人たちに感謝を込めて。

未来を歌に

■コーディネート・2012.3.11東日本大震災犠牲者南三陸町追悼式演出
吉川由美

■作曲ワークショップ・編曲
榊原光裕 (志津川小・入谷小・戸倉小)
いがり大志(伊里前小・名足小)

■作詞ワークショップ
吉川由美

■音楽監督・5曲構成 
榊原光裕

■3.11追悼式演奏時伴奏
仙台市民交響楽団 佐藤正隆(ギター)

■記録写真撮影
浅田政志

このプロジェクトは、トヨタ自動車株式会社様の社会貢献活動「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」、「ココロハコブプロジェクト」の一環としてご支援をいただきました。
そして、南三陸町の5つの小学校の先生方には多大なるご協力を賜りました。
お力添えいただいたみなさまに心より感謝申し上げます。

■ワークショップ運営体制
主催:南三陸町教育委員会 / 「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」宮城実行委員会
共催:トヨタ自動車株式会社
協力:宮城県オールトヨタ販売店グループ / みやぎ音楽支援ネットワーク

■3.11東日本大震災犠牲者南三陸町追悼式 「南三陸町・未来に歌を」運営体制
主催:南三陸町 / 南三陸町教育委員会
協力:仙台市民交響楽団 / セントラル自動車株式会社 / トヨタ自動車東北株式会社 / 宮城県オールトヨタ販売店グループ / トヨタ自動車株式会社 / ヤマハ株式会社 / みやぎ音楽支援ネットワーク  / 「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」宮城実行委員会 / アートイニシアティヴ ENVISI / DAHA Planning Work 
映像記録・制作 : 株式会社 メディア・ゲート・ジャパン
CD・DVD制作協力:公益財団法人 文化・芸術による福武地域振興財団
3.11南三陸町追悼式 ソプラノ・ソロ:鈴木美紀子

ワークショップ

2012.1.26 南三陸町立伊里前小学校ワークショップ
2012.2.28 南三陸町立名足小学校ワークショップ
2012.2.28 南三陸町立伊里前小学校ワークショップ
2012.3.11 南三陸町追悼式ダイジェスト

2011年 10月 25日 - 6:45pm

トヨタ子どもとアーティストの出会い2010 宮城県大和町立鶴巣小学校



トヨタ子どもとアーティストの出会い2010
宮城県大和町立鶴巣小学校
校長 土井浩喜先生 担当教諭 島貫達也先生 今野美智子先生
アーティスト 千葉里佳(ダンス) 佐藤正隆(ギター) 
コーディネート 吉川由美

2010年 12月 1日 - 12:30am

みんなありがとう!先生方ありがとう!

みんなで記念撮影です。カメラがいっぱいあってどこを見たらいいかわかりませんでした。
このワークショップをお引き受けいただいた大風校長先生、舟山先生、小野寺先生、ありがとうございました。
特に舟山先生、小野寺先生には、かげでいろいろと足りなかった点をフォローしていただき、心から感謝いたします。
東四郎丸小学校のみなさんの生活から生まれた曲は、音楽の力と楽しさを改めて教えてくれました。大切なことに気づかせてもらいました。みんな、ありがとう。
そして、みんなのアイディアやひらめきをいつもいつもあたたかく受けとめて、それをみるみるステキな音楽にしてくれた片岡祐介さん、本当にありがとうございました。
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2010年 12月 1日 - 12:21am

いよいよ「ひみつの音楽会」開演です!

短い間にいろいろなことがあったけど、いよいよ発表の時です。お客様もたくさん集まってくださいました。東四郎丸児童館のスタッフのみなさんも準備や運営をみなさんでお手伝いしてくださいました。いろいろなみなさんのサポートが、東四郎丸小学校にはあふれています。
そして、13時30分。いよいよ子どもたちが入場です。
片岡さんのソロ演奏から始まります。考えられないような音楽の連続。楽器を使わないのに、なぜか音楽が次から次と紡ぎ出されていきます。よくよく聞いてみると、その中には5年生のみんなが作ったフレーズも使われています。
片岡さんのソロを聴きながら、みんなのいい緊張が高まりました。
「5年1組のこせい」「あそんでる」2つのクラスの曲は、これまでの練習を倍も飛び越えるすごい迫力の曲になっていました。まさに組曲!という風格です。みんなのアドリブの音が、ちゃんと絡み合って、みんなの心が1つになってきた感じでした。
そして、あっという間に最後の「ひみつコーナー」です。演奏前に、片岡さんからおもしろいアイディアが・・・。(本番中にもかかわらず!)
「ぼくが太鼓をたたくので、1人ずつ音を鳴らして次の人にタッチしよう」
みんな心の中で「えー!」と思ったのでしょうか?これまでリズムと合図を2つ決めただけの、まさに即興演奏です。
いよいよ始まりました。出だしは快調。でもいつの間にか、みんながタッチしていって出て行くはずの音が途切れてしまいました。でも片岡さんは太鼓をたたき続けています。2組は拍手をしてなんとか演奏を続けています。しばらく音の途絶えた1組。聴衆も「どうなるのだろう」と思い始めた瞬間、なんときれいな鍵盤ハーモニカの音が再開しました。だれかが出したそのひとつの音は、どんどんと広がっていきました。
そのあとの演奏は、みんなの音が絡まり合い、ハーモニーになり、うねりになり、大迫力の即興演奏になりました。
そして、中盤、観客席のお客さんまでもが、突然楽器を取り出し、一緒に演奏してくれたではありませんか!子どもたちのちょっとびっくり。
これこそ、先生方、小岩さんたちが秘密裏に準備してくださった「ひみつのプロジェクト」でした。小岩さんたちがこの日のために、いろいろな楽器を手作りしてくださり、へらやおたまなどを持ってきてくださったのです。ペットボトル米マラカス、ガチャポン・ビーズマラカスなど楽しい音の鳴る楽器を客席に用意し、音楽会の直前に、片岡さんがお客様にもリズムを教えてくださったのでした。
子どもたちと客席も一体になって、ひみつコーナーの即興曲は、どんどん大きな波に鳴ったのです。最後の方で子どもたちの声が演奏に加わった時、なんとも不思議で気持ちのよい音楽が生まれました。やがて、曲は別れを惜しむように静かに消えていきました。
なんと演奏時間14分。
生まれて初めてみんなで演奏した即興曲が、こんなすごい音楽になるなんて、5年生はすごい!そして片岡さんは、すごい!
本当に聴き応えのある音楽会でした。

みんなすばらしい演奏をありがとうございました!

「ひみつの音楽会」の幕開けは、片岡さんの楽しいソロ演奏です。

「ひみつの音楽会」の幕開けは、片岡さんの楽しいソロ演奏です。

お客様もへらや手作りマラカスで演奏に参加。

お客様もへらや手作りマラカスで演奏に参加。


演奏が盛り上がり、会場の空気がぐぐっと濃くなった!

演奏が盛り上がり、会場の空気がぐぐっと濃くなった!

2010年 11月 30日 - 11:40pm

最後のワークショップ

今日は午後から発表会の日です。
1曲1曲できた曲を確かめながら、今日もみんなで作曲です。
発表会で最後に行う「ひみつコーナー」のためのリズムを出し合って、それに続く演奏をそれぞれにつくり、片岡さんの合図を確かめました。
それぞれのクラスで作った歌もていねいに仕上げ。2組の「あそんでる」には、あっという間に新しいプロローグが加わりました。女の子たちがやっていた「白いと言ったらゆーき、ゆーきと言ったら溶ける、溶けると言ったらアイス・・・」という言葉遊びから始まることになりました。ますます「遊んでる」感じが出て来ました。
最後の最後まで進化し続ける5年生の音楽です。
一番最初に作った「世界中 円高 温暖化 進化」という曲には、『世界』というとてもいいタイトルが付きました。
そして、2番の歌詞「ぼくたち ハイタッチ 人生 はくよ」は、「ぼくたち ハイタッチ 人生 しあわせ」に変わりました。
刻々と子どもたちの曲は進化してきます。

5年1組だんだんに気合い入ってきました。

5年1組だんだんに気合い入ってきました。


2組の曲あ「あそんでる」に遊んでる場面が加わります。

2組の曲あ「あそんでる」に遊んでる場面が加わります。

2010年 11月 29日 - 11:29pm

子どもたちだけじゃありません。

今回は地域のみなさんにも支えられて、このワークショップは進んでいます。
東四郎丸児童館の館長の小岩孝子さんは、児童館の方たちと一緒に、タイトルや楽器などをたーくさん作ってくださいました。本当にありがとうございます。
いつも笑顔の小岩さん。子どもたちも小岩さんを何かと頼りにしています。

「ひみつの音楽会」に向かって、東四郎丸地域の人たちも一緒に活動してくださっています。

小野寺先生と小岩さん(右)。学校と地域の連携もぴったりです。

小野寺先生と小岩さん(右)。学校と地域の連携もぴったりです。

大きなタイトルとかわいい花飾り。小岩さんたちが作ってくださいました。

大きなタイトルとかわいい花飾り。小岩さんたちが作ってくださいました。

2010年 11月 29日 - 11:22pm

いよいよ明日は「ひみつの音楽会」

たった2日で4曲の新曲を作ってしまった東四郎丸小学校の5年生76名。先週は具合の悪いのも我慢して、楽しみにワークショップに参加してくれた子もいました。今日は3名が欠席でしたが、明日は全員そろうといいですね。
今日はまず今までの曲のおさらいです。発表用ににいろいろとアドリブを付け足しながら、構成していきます。片岡さんの怪しい歌に合わせて、各楽器志望者が適当に音を作っていきます。なんとかなるものです。ちゃんとそれなりに曲になっています。
今日のラップの練習では、いつのまにかひろきくんがかっこいい振りで叫んでました。それにつられてみんなもノリノリ!全身でラップすると断然楽しいです。
そんなこんなで明日はいよいよ本番!
いったいひみつの音楽会、明日はどうなることやら!ますます期待がふくらみます。

いよいよ明日に向かって仕上げ開始!

いよいよ明日に向かって仕上げ開始!


今日も「木琴やりたい人?」と尋ねるとたくさんの手があがります。片岡さんもうれしい悲鳴。

今日も「木琴やりたい人?」と尋ねるとたくさんの手があがります。片岡さんもうれしい悲鳴。


ひろきくんの大太鼓には魂がこもっています。アクションがとてもいい!

ひろきくんの大太鼓には魂がこもっています。アクションがとてもいい!


ピアニストたちは今日も自分の音を探求中。毎回違う音を奏でてます。

ピアニストたちは今日も自分の音を探求中。毎回違う音を奏でてます。

2010年 11月 27日 - 11:16am

「あそんでる」

というわけで、5年2組が作り上げたのは「あそんでる」という曲です。しかも片岡さんが演奏には加わらないという曲です。
好きな食べ物を音に変えることから始まり、だんだんにもりあがると「あそんでる!」という一斉演奏が。遊び疲れたりしながらも、最後はますます盛り上がって終わるという劇的な曲。
みんな片岡さんと一緒に大きくなったり小さくなったりしながら演奏しました。

見よ、この真剣な表情。ピアニッシモです。

見よ、この真剣な表情。ピアニッシモです。


全身で演奏してます!

全身で演奏してます!


自分たち作曲の曲。みんなで心合わせて。

自分たち作曲の曲。みんなで心合わせて。

2010年 11月 27日 - 11:04am

5年2組の曲作り

5年2組は1組とはまったくちがうやり方で曲を作りました。
まずはじめにやったことは「遊ぶこと」です。
「10分間遊んでみよう!」
みんな一斉に思い思いの遊びを始めました。楽器はやっぱり大人気。木琴のいろんなところをたたいてみたり、いつもはさわったことのない楽器に触れてみたり。
あっちに行ったりこっちに行ったり、音を確かめては驚いたり、喜んだり!
座席で言葉遊びで遊んでいる子も。みんな遊び上手です。

「白いと言えば雪」「雪と言えばとける」と言葉遊び中

「白いと言えば雪」「雪と言えばとける」と言葉遊び中


音楽室の中にはいろんな音が渦巻きます

音楽室の中にはいろんな音が渦巻きます


実験中

実験中


微妙な音追求中

微妙な音追求中

2010年 11月 27日 - 10:51am

できた曲は?

不思議な前奏ができあがりました。
そのあとは、ドレミファソラシドの音で作った言葉で作曲です。
シソ ソラ ミソ ミミという具合に。
こんな感じでメロディーをつくり、合わせてみると、いい感じのハーモニーになっているではありませんか?
「もっと迫力出したい!」「終わりは『カルメン』みたいにしたい!」とかみんなの要望を取り入れて、できました!
タイトルは「5年1組のこせい」です。

いつのまにかみんなで大合奏。クラスの出来事が音楽に。

いつのまにかみんなで大合奏。クラスの出来事が音楽に。


5年1組がつくった曲のタイトルです。

5年1組がつくった曲のタイトルです。