福助寿司
ご主人は30歳から寿司屋を営んできました。震災前のお店は2店舗目。以前のお店は思いもよらぬ火災で失いました。ただこの時の失望感と苦労が、店を続ける原動力になったと、ご主人は話していました。「自分ひとりだったらきっと逃げ出していたと思う。家族の支え、地域のお世話になった皆さんの支えがあったからこそ立ち上がれた」と震災前、当時を振り返っていました。「大切なのは誠実さ。出会いや人との繋がりに勝るものはない。」震災前からのご夫婦のモットーです。2年前「宝物は?」とお聞きしたとき、「女房です」とご主人は即座に答えておられました。笹を包丁で手際よく切って、さまざまな美しい形に切り抜くのがご主人の特技です。
2010年取材:高橋弘美・吉川由美
きりこ:高橋弘美