豊楽食堂 / Horaku Cafeteria

店に入ると、高らかに響く「いらっしゃいませ」の声。生まれて80年、南三陸町で生きてきた店主の遠藤とよ子さんです。でも50年前にお店をオープンしたときは、「いらっしゃいませ」が言えませんでした。ご主人が体を壊され、家族を養うために未経験の飲食業を始めたからです。
助けてくれたのは、何よりもお客さまです。オープン当時に5種類しかなかったメニューは、お客さまからの提案で震災前20種類にまで増えていました。そしていま、とよ子さんとともに厨房に立つのは震災前に東京からやって来た元気な20代のお孫さんです。「いらっしゃいませ!」の威勢のいい声が、店内に響き渡ります。豊楽名物の焼きそばを、是非お召し上がりください。南三陸さんさん商店街で営業中です。

2012年取材:齋藤麻紀子
 2012年きりこ:千葉ひろみ

The old woman at this cafeteria can belt out a “welcome” louder than anyone else in the town. She is over 80 now, and is still an energetic worker. Her grandson, who has come from Tokyo, greets each day’s customers with gusto.

震災前の住所 / Address before the tsunami


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